わいわい塾

開催レポート

(株)石村萬盛堂

2005/10/20

石村萬盛堂の経営哲学

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明治38年祖父が創業、今年で100年になる。いま企業にとって最も大事なことは経営哲学。 目に見える商品や店だけでやると企業は長続きしない。 "先義後利"という近江商人の家訓があるが、石村萬盛堂も創業以来、利益よりまず社会的に誤ったことをしないこととお客様への信義を重んじている。 お菓子のパッケージが99%四角い時代に、祖父は人のマネはしないという強い思いを込め「鶴の子」の丸箱を創ったが、このような創意工夫と独創性も大きな特徴で、大事にして実践している。

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 また、自分がいつも考えているのは「raison d'?tre(存在の理由)」ということ。 石村萬盛堂の存在意義は何か。それは地域の人たちからみて存在価値があるかどうかだ。 金沢の名菓「長生殿」の森八という会社が倒産したときに、市民や取引先や県が、森八は金沢の風景であり文化だということで存続運動がおきたが、まわりが支えてくれるのはすごいことだと思う。 石村萬盛堂もそう言ってもらえるくらいの存在価値を目指したい。これからも、博多の人の心のふるさととなるような会社になりたいと思っている。

素材にこだわったお菓子たち

今日持参した11月に発売する"ショコラの小箱重ね"は"ショコラボア"をより高級にしたもので、味の違う板チョコを上に薄く重ねたのが特徴。素材も福岡県産にこだわり、朝倉の小麦粉や五ヶ瀬の卵を使用している。 今後はこれに限らず、九州の良心的な生産者の農産物を使用した"筑紫の恵み"ブランドのお菓子を発売するので、楽しみにしていてほしい。

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発売より一足早く、ショコラの小箱重ねを試食。これも、わいわい塾ならではです。

 

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文化の香りがする、石村萬盛堂のお菓子をいただきました。

 

参加者と企業の意見交換

Q&A

日持ちはどのくらい?

脱酸素剤は使用しない。またできるだけ新鮮なものを食べていただきたいので、博多駅、空港は配送を1日1回から2回に増やした。

子ども達にバースデーケーキをプレゼントしているが、年齢に応じた飾りができないか?

ご要望に応じて作るようにしているので、お店に申し出てほしい。 

ショコラの小箱重ねの大きさは、半分のほうが良いのでは?

社内では、これより大きい方がいいのではという意見はあったが、「半分の大きさが良い」というのは今日はじめて聞いた。このご意見を聞けただけでも、わいわい塾に参加した甲斐があった。実現するかどうかわからないが、さっそく検討してみる。 

感想

  •  創業者の話などをお聞かせいただいて、特に意識をしていなかった「石村萬盛堂」に気持ちがグッと近づいた気がしました。また、発売前のお菓子もいただき、好き勝手なことを言わせていただくうちに、発売が楽しみになってきました。 
  • 有名な大手菓子メーカー"だからこそ"素材のこだわりがない(できない)と勝手に思っていましたが、地元産の素材を使っていると知り、とても驚きました。商品を見る目も変わるかも。 
企業情報

(株)石村萬盛堂

(本店)福岡市博多区須崎町2-1
TEL:092-291-1592