2015年1月わいわい塾報告「イオン九州(株)」
2015/02/06
日本の小売業をけん引するイオングループ。その一員であるイオン九州株式会社から、人事総務本部総務部環境社会貢献グループマネージャー林憲司さんにお越しいただき、安心安全な商品提供への取組、環境への配慮、地域貢献について、また現在力を入れているプライベートブランド「トップバリュ」や、ネットスーパー「おうちでイオン」についてお話をうかがい、トップバリュ製品を試飲・試食させていただきました。
安心安全な商品提供のために
イオンでは商品の徹底した自主検査を行っています。BSE問題の発生を契機に牛肉の全頭検査を開始、東日本大震災発生の際には国や自治体に先駆けて放射性物質に対する検査体制を作りました。やり過ぎではないかと言われることもありますが、消費者にとって小売店で購入するものが安心・安全であることは当たり前のこと。当然のことと考えて取り組んでいます。
地域貢献
イオン九州では、九州全7県と地域包括協定を結びました。これは、地域の防災や福祉、環境保全の推進、商業や観光の振興など、さまざまな分野において行政と協力することで、イオン九州が地域活性化の一助となることを目指すものです。その実現のため、特産品の地産地消を進める特設コーナーを設けたり、特産品を利用したオリジナル商品の開発・販売をしたりしています。またイオンの電子マネー「WAON」の九州各県版をつくり、利用金額の0.1%相当を該当地域に還元して、観光振興や地域環境保全、文化遺産の保護活動に役立てて頂いています。
☆環境への配慮
「美しい地球を未来の子どもたちに引き継ぎたい」という思いから、新しい店舗をオープンする際に、店舗敷地内へ地域の人たちと一緒に植樹をしています。植樹本数は、2013年には累計で1,000万本に達しました。
また各店舗に、紙パックや食品トレイ、アルミ缶、ペットボトルの回収箱を設置しています。回収した紙パックやアルミ缶は再資源化し、一部はプライベートブランドの原料として活用するなどしています。 レジ袋については、原料である石油資源の節約・生産時のCO²排出削減などのため、無料配布中止をすすめてきました。20年以上にわたる取り組みの結果、マイバッグ・マイバスケット持参がお客さまに浸透し、昨年11月にはレジ袋の辞退率が70%後半となっています。
人への配慮
ご高齢の方や介助が必要な人への配慮として、従業員向けに「認知症サポーター養成講座」を開催しています。“心のバリアフリー”を目指し、全てのお客さまが安心してお買い物を楽しめる環境作りを進めます。
「幸せの黄色いレシートキャンペーン」では、毎月11日の当日受け取られた黄色いレシートを、お客さまに自分の応援する団体のBOXへ入れていただき、合計額の1%相当額の物品をその団体へ贈呈しています。
社内的には、女性管理職の比率を現在の10%程度から、2020年までに50%となることを目指しています。「日本一女性が働きやすく、活躍できる会社」となるよう、アクションプランを策定し、社内託児所の設置なども進めています。
☆プライベートブランド “トップバリュ”
イオンのプライベートブランド(PB)は、石油危機をきっかけにして誕生しました。当時は原料高騰を受けてメーカーが商品を次々と値上げ。その時「価格決定権はお客さまにある」という考えから、メーカーに値上げを提案されたカップラーメンの販売を中止し、独自に開発したのが最初です。品質は保ちながら無駄を無くすことで圧倒的な安さを実現し、お客さまの支持を受けることができました。 以来、「安全・安心な商品をより安く」という声にお応えし、「トップバリュ」の名前でPBを充実させてきました。問屋を通さないこと、物流を見直したことで、同じ品質のナショナルブランド(NB)商品より2~3割安く提供できています。もちろん安いだけではお客さまは満足しません。30数年前はPBと言えば「安かろう悪かろう」の代名詞と言われ、リピート率は1割から2割でした。NBと変わらない、むしろ良いものだと信頼を得られるようになった現在は、6割から7割と多くの方が繰り返し選んでくださるようになりました。
☆4種類の“トップバリュ”
お客さまの嗜好は刻々と変化します。同じトップバリュでもお客さまが自分のニーズに合わせて選べるように4つのブランドを作りました。
■トップバリュ(ピンク):幅広い商品をお買い得価格で提供しています。
■トップバリュセレクト(黒):究極の品質・先進的高機能を追及しています。
■トップバリュベストプライス(黄色):徹底的に無駄を省いた地域№1価格を目指しています。
■トップバリュグリーンアイ(緑):ナチュラル・オーガニック市場をリードします。
☆ トップバリュ + フェアトレード
以上の4つのブランドに、さらに「フェアトレード」という特徴を加えた商品の開発・販売も始めました。フェアトレードとは、生産者から商品を適正な価格で継続的に購入することによって、立場が弱くなりがちな生産者の自立を応援する仕組みです。「普段のお買いもので社会貢献したい」という声にお応えしたもので、現在はコーヒーとチョコレートを取り扱っています。
☆トップバリュの試飲・試食
(ベストプライスシリーズのマヨネーズ、フェアトレード認証を受けているコーヒーとチョコレートを試飲・試食した他、ティッシュペーパーも肌触りを確認しました。ビールもいただきました。)
“おうちでイオン”イオンネットスーパー
2014年9月から、九州全県を対象にネットスーパーをオープンしました。画面にご自宅の郵便番号を入力すると、利用可能かどうか、可能なら近所のどこの店舗から配送されるかがすぐにわかります。
配送する店舗の取扱商品が表示されてそこから購入したいものを選んでいただきますが、どこの店舗も商品数は1万アイテムほど用意しています。700円以上の購入で利用でき、5,000円以上購入される場合は送料が無料になります。お近くの店舗からうかがいますから、ご注文後最短3時間で配達しています。日付・時間指定もできます。
お支払いは、現金の他、WAONカード、クレジットカードでも結構です。お店に出かけてお買いものする時とほとんど変わらず、WAONのポイントもつきます。現金の場合は代引き手数料300円(税込)がかかります。
現在の利用者は、仕事を持っていたり、お子さんがいらっしゃる30~40代の女性が多いようです。買物に行く時間が惜しいという方たちでしょうか。重たい水やお米の購入にも重宝されています。今後は、ご高齢の方のご利用の増加も見込んでいます。
Q&A
トップバリュは自社工場で作っているのですか?
提携企業が作っています。こう作ってほしいという仕様書の作成と、製品の品質検査はイオンがしています。
トップバリュの商品は他のスーパーで買えますか?
イオングループの店舗だけに限られますが、マックスバリュ、ダイエーもイオングループですから、購入できる場所は意外に多いと感じていただけるのではないでしょうか。
トップバリュに生鮮食品はありますか?
タスマニアビーフや野菜各種の他、ちくわ、豆腐などの日配食品もあります。自主検査を完全にしていますし、味や価格もしっかり追及しています。
買い物をするときは原産国が気になりますが、表記されていますか?
国の基準が求めている表示はもちろんできています。ただし、例えば販売しているお弁当の中のお肉がどこのものか、というところまではできていません。加工食品の原産地表示はこれからの課題です。
☆感想などアンケートの声 印象に残った点(一部)
- 多方面にわたり企業努力をされていて、驚きました。
- スーパー事業以外に社会貢献や地域活性、環境保存など様々な活動をされている企業だと知ることができました。
- 「すべてはお客さまのために!!」の原点からスタートしていることは素晴らしいと思う。
- 今や単なる小売企業ではなく、規模・業態ともトップ企業まで成長し、社会貢献活動の活発さは驚きました!
- ティッシュペーパーの優しい肌触り、枚数も多く使いやすいと思った。
- チョコレートやマヨネーズは後味も良く美味しかった。
- ネットスーパー利用してみたいです。自分が注文して田舎の母に届けるっていうのは可能でしょうか。
- イオンのチラシを受け取っても近くにないのであまり利用していなかった。
- ネットスーパーはシニア世代に良いプランだと思う。是非利用してみたい。高齢者向けにネットスーパーの登録を簡単にしてほしい。
- 重たい物や遅い時間に配達してもらえるのはとても助かります。注文して3時間後には品物が届くというのはとてもいいと思います。他の宅配では1週間後の配達が多く利用しにくい状態でしたので是非利用してみたいと思います。
<トップバリュ商品について> - 安いだけでなく、自主検査等も厳しくされているとのこと、是非利用します。
- 特にCMで見た「冷凍食品」に興味があったのですが、近くにお店がなく購入することが出来なかったのでネットスーパーを利用してみたいと思います。
- 食品から衣料まで使っていますが、衣料の値段・質は少し高額になっても良質なものも準備して欲しい。
- 商品の自主検査を徹底しているようで安心して利用できます。
- 一般消費者向けのPRが行き届いていない。私は今日初めて知りました。
- 安くて安全だったら是非購入してみたい。
- 食品については「優」れていると思います。陳列の間隔も良いと思います。
- よく研究されている商品だと思います。これからもたくさんの商品を開発してください!
- ダイエーがイオンに変わるとより良い商品が安心して買えるし、品物も増えると思うので良かったと思う。消費者を裏切らないようこのまま前進して欲しいです。期待しています。