2014年5月 (株)はせがわ
2014/05/21
今日のわいわい塾は、お仏壇の販売日本一を誇る株式会社はせがわから、福岡本店長永迫様、聖石営業チーム福島様にお越しいただきました。
仏壇、お墓は、いざ必要な事態になってから落ち着いて選ぶのは難しいもの。そのようなことにならないようにと、詳しくお話いただきました。
はせがわについて
はせがわが扱っているお仏壇・お墓は単なる「モノ」ではないと考えています。お客様が気持ちを込めて手を合わせるものですから、毎朝仕事を始める前の朝礼で、お経と創業精神を唱えています。
創業精神は①信用本位②感謝報恩③よろこびの商い、です。
「信用本位」とは、正しくある、ということ。はせがわでは、国内工場はもちろん海外協力工場でも、企画・製造から販売まで一貫して責任を担っています。そのため、商品情報をきちんと把握し、それを正しく表示することについて厳格な自主基準を設け、徹底しています。
価格においても、文字通りの製造直販であるため、不誠実な「二重プライス」などというものを設定するまでもなく、初めから安心価格で提供しています。
仮に修理が必要になった場合も、自社製品に通じた社員が対応しますから安心して任せていただけます。また、全てのお仏壇に無期限製造保証をつけていて、基本的に不具合があれば無償で修理します。
また、仏壇作りで培われた技術や知恵は、数多くの国宝、重要文化財の修復に活かされています。京都にある重要文化財、例えば清水寺や知恩院、本願寺などで仕事をさせていただいていますし、九州でも太宰府天満宮や唐津くんちの曳山などの修復を引き受けています。
お仏壇について
お仏壇には大きくわけて、金仏壇、唐木仏壇、家具調仏壇があります。
「金仏壇」(きんぶつだん):お仏壇の発祥といわれ、内部を金箔や金粉で仕上げたもの。昔は様々な宗派が使っていましたが現在では主に浄土真宗で使用することが多くなっています。
「唐木仏壇」(からきぶつだん):黒檀や紫檀など木目の美しい木材を使用するお仏壇で、主に浄土真宗以外の宗派で使われることが多くなっています。
「家具調仏壇」:フローリングの部屋にも合う家具調のもので、仏間や畳の部屋がない住宅にも違和感なく収まるので人気があります。
宗派の違うお仏壇を一つにすることはできますか?
ご本尊が違うのでそのまま一緒にすることはできません。双方のお寺に相談してみてください。お寺は決して敷居の高いところではないので、気軽に相談するとよいですよ。
置く場所はどう決めたらいいですか?
浄土真宗のお宅の場合は西方浄土という考え方があるので、西を向いてお参りできる場所に、とアドバイスすることもありますが、住宅事情が様々なので各ご家庭に合わせて、とお話しています。お仏壇は木製品なので、直射日光やエアコンの風が直接当たらない場所を選ぶことが大切です。
お位牌と過去帳とを一緒にお祀りしていますが、大丈夫でしょうか?
浄土真宗の場合は過去帳がお位牌にあたります。それ以外の宗派の場合はお位牌が必要です。ただし、お位牌の数が多い場合は、ご先祖の分を過去帳にまとめてもらい、お位牌と一緒にお祀りすることもあります。
買い替えて要らなくなったお仏壇や仏具は、どう処分したらいいですか?
買い替え時であれば、有料ですが、はせがわでも引き取りとご供養をします。リンなどの一般仏具は、塩を一つまみ入れてご自分で処分しても構いません。ただし、礼拝仏具と呼ばれる、ご本尊・お掛け軸・お位牌の3つは簡単に処分ができません。お寺にご相談ください。
お供えはどのようにすればよいですか?
ご飯、お茶・お水、お香、お花があればよいです。基本的にはご飯ですが、現代ではパン食のご家庭も多くなっていますので、パンをお供えしても良いというお寺様もいらっしゃいます。お供え用にご飯をとっておいてレンジで温め直すよりは、炊き立てのご飯を、パンを食べる時はパンをお供えするのがいいですね。その他、いただきものがある時、ちょっとお菓子を買った時などお供えします。大切なのは粗末にしないことで、お供えして手を合わせたらすぐに下げて皆さんで召し上がってください。
室礼(しつらい)について
主に仏間がないお宅へのご提案として、フローリングにも合う家具調仏壇を置き、周囲に季節感のあるお飾りを配する「室礼(しつらい)」という飾り方があります。
お飾りには、5月なら兜の小物、夏なら涼しげな金魚のタペストリーなど楽しんで選んでみてください。お盆が近づいたら、故人や家族一緒の写真をそっと飾るのもいいですね。そのコーナーに自然と家族が集まり、お飾りを話題にしたり、手を合わせるようになって、立派な供養の場になります。
・中段右にあるピンクの小さな入れ物は骨壺です。
・下段中央の袋に入ったピンクの粒はローズクオーツで、お線香立ての灰の代わりにします。灰では洋風の部屋に似合わないことから使われています。
・見た目も音色も涼しげなリン。昔ながらのリンは錫が主原料ですぐに黒ずんでしまいましたが、これなら大丈夫です。
・蜜蝋のろうそくです。石油系のろうそくはススを出すので、お仏壇の上部がどうしても黒くすすけてしまいますが、これはススを出しません。蜜蝋はわずかに黄色みを帯びているのが特徴。ただし、お仏壇がすすけているのは、きちんとお参りしている証拠なので決して悪いことではありません。
お墓について
お仏壇と一緒にお墓のことを相談される機会が多く、18年前からお墓も扱い始めました。創業85年のはせがわとしては遅いスタートですが、墓地の確保や販売できる社員の育成は簡単なことではなく、準備万端整えてから販売を始めました。
墓地には、①公営墓地、②民間墓地、③寺院墓地、④納骨堂の4つがあります。
①公営墓地:市区町村が運営するので安心感があるのがメリット。ただし希望者が多くて思い通りに墓地を取得できるとは限らないのがデメリットです。福岡市は特に人気が高く、約60倍という倍率になっています。
②民間墓地:メリットは、好きな場所、大きさがえらべること。主なデメリットは、水代や管理人さんの手当、清掃代など管理料が比較的かかること。
③寺院墓地:その寺の檀家であることが求められるので、場合によっては改宗が必要になります。福岡市内のお寺様では、寺院墓地は空き区画が少なくなっているとお聞きしています。
④納骨堂:お墓に比べて費用が抑えられることが多いのがメリット。また、街中など行くのに便利な場所にあることが多いです。ただし、収蔵期間が決まっていて更新が必要な場合があること、お花を供えたりお線香を焚いたり出来ないことがあるなど、自由がきかない場合があるというデメリットがあります。
お墓にかかる費用は、永代使用料+管理料(年間)+墓石代+工事代。
福岡のある民間墓地では総額2㎡で150万円くらいでしょうか。
墓石代は石の種類によっても、加工の内容によっても違います。
現在当社で扱っている9割は海外産で、中国・インド産を中心に、ヨーロッパ産の石も使われています。
昔ながらの和墓を好まれる方がいる一方、オリジナルデザインを求める方も増えています。
・色の違う石を2色使い
・故人の趣味にちなんで、バスケットボールやゴルフボール、音符を配したもの
・ガラスをワンポイント使い、あるいは全面使い
・ステンドグラス埋め込み
・故人への思いをハートマークに、あるいは一文にして刻む、などなど
墓石の言葉も様々で、従来の戒名などに加え、「絆」、「愛」、「ありがとう」、などが人気です。
はせがわさんがお墓も扱っていると知りませんでした。福岡の近くにもありますか?
油山や太宰府などにある霊園をご紹介できます。
お墓の引っ越しってできるのですか?
今のお墓の管理所などで「確かに出しました」と書類に印を受けて、新たに入れる側へ提出します。住民票の移動と同じ感じですね。
墓石のデザインに決まりはありますか?
お仏壇ほど決まりごとはありません。お墓といえば和墓のイメージが強いと思いますが、もともとは五輪塔という形が多かったのが和墓へと変わってきたわけで、現在はさらにバラエティに富んでいます。
ガラス製のものは割れない?
石と同じくらい堅いガラスを使用しています。また、お墓というものは、Pたまにふき掃除をするだけで、何か敢えて物をあてるということもないので心配は少ないです。
墓石の文字の色は金色が多いように思うけれど、そう決まっているのですか?
地域によりますが、佐賀、長崎で金色にすることが多いですね。福岡ではシルバー等も人気です。
墓石のない樹木葬、海洋葬というのも聞くが…
東京では応募が多いそうで、需要が増えていると感じています。ただし、例えば樹木葬なら、承継者がいないこと、30年後には合祀する等、条件が付くことがあるので確認が必要です。
・いただいた資料と、お土産の干支模様の手ぬぐいです。
手ぬぐいを選ばれたのは、額に入れて季節のしつらいにも、また夏が近づくこの時期には汗を拭くのにもお使いいただけるから、とのお気遣いからでした。
<感想などアンケートの声>
- 時代が変わり、仏様の飾り方も変わったことがよく分かりました。
- まだまだ先の事と思っていましたが、家族で話し合うよい機会になりました。
- よく洗練された商品(例えば、鐘、ローソクなど)だと思われました。
- 先祖の供養をちゃんとしないといけないと思いました。わかりやすい説明で、仏壇のことがよく分かりました。
- 線香などを福岡本店で買っており、そのたびに仏壇等見せていただいております。
- 八女出身ですが、仏壇ははせがわで買いました。「カンブリア宮殿」も視聴し、今日は楽しみに来ました。はせがわ本店に行って、また相談したいと思います。
- 仏壇の販売のみと思っていたところ、国宝・重要文化財の修復、墓地の案内をされていることを知り、幅広い事業に驚きました。「室礼」など知らないことが盛りだくさんで面白かったです。
- 嫁の先祖のお墓の管理に手を焼いていましたが、誰に相談していいのかわかりませんでした。今回市役所へということがわかり、非常に助かりました。
- 実家のお仏壇を兄の家へ移動させるのに困った時にお世話になりました。お道具が今風になっていてびっくりしました。
- いろいろな事がわかってとても良かった。はせがわがお墓も扱っていると初めて知った。
- お墓の引っ越しについて大変参考になりました。
- 普段聞くことができない内容を教えていただき、とても参考になりました。
- 仏具を買いに行きたいと思います。新しい商品がたくさんあり、びっくりしました。
- 今どきの仏壇の在り方がたいへん勉強になりました。ぜひ本店に行って、いろんな商品を見たいです。
企業情報
http:///www.hasegawa.jp/
福岡本店:福岡市博多区上川端町12-192はせがわビル
営業時間 10:00~19:00
連絡先 0120-550-275
定休日 不定休