2014年4月 ふくや 博多の食と文化の博物館ハクハク
2014/04/16
4月の消費者と企業のわいわい塾では、昨年4月に完成したふくや「博多の食と文化の博物館 ハクハク」にお伺いし、明太子のふくやがこの施設を作った経緯や思いを館長の佐伯崇洋さんにお伺いしました。また、工場見学・ミュージアムを実際に体験させていただきました。
「ハクハク」とは、博多の「博(はく)」と博物館の「博(はく)」。
このロゴは、山笠の長法被にデザインされている地域の模様(カクカクした文字)から作っています。
「ハクハク」を作った経緯
①工場見学の受け入れ体制を拡充
平成6年に「ふくやフーズファクトリー」を設立。とくに宣伝などはしていませんでしたが、小学校の社会科見学や会社の研修の受け入れは行っていました。平成21年には、安・近・短のレジャーとして「工場見学ブーム」があり、ふくやでも22年1月から明太子手作り体験をスタートしました。ホームページや情報誌で広告するようになると、来館者数が何倍も増えましたが、当時は、受付の女性2,3名で対応していただけでしたので、大人数の予約などはお断りせざるを得ない状況で、ニーズに応えようとリニューアルを決めました。
②福岡県や福岡市が力を入れている「観光」に協力できる施設を作りたかった
福岡県の一番人気の太宰府天満宮は太宰府市にあり、福岡市には有名な観光スポットが福岡タワーやキャナルシティくらいと少ないです。魅力的な新しい観光スポットができると県外からの旅行客を取り込め、福岡の経済効果に貢献できる・・・福岡の観光魅力向上のための施設が必要なのではと考え設立しました。
③創業者 川原俊夫の生誕100周年記念目玉企画
3大目玉企画として、
・「めんたいぴりり」 テレビドラマの制作 (ふくやの創業者川原俊夫の人生がドラマになりました)
・3種類の新商品を販売開始
辛さへのこだわりをとことん突き詰めた明太子「辛皇~ホットエンペラー~」
スケトウダラの原卵にこだわった逸品「百代の過客」
オリーブオイル・オリーブオレガノ・ごま油風味がはじけるチューブ入り粒明太子「tubu tube ツブ チューブ」
・「ハクハク」の設立
2013年4月24日にオープンし、もうすぐ1周年を迎えます。初年度の来館者数は約6万人。
リニューアル前の2012年の来館者が2400人で、20倍もの方にご来館いただいたことになります。
「ハクハク」ってどんなところ?
従来の明太子製造工場「ふくやフーズファクトリー」を改装した、「見る」「学ぶ」「触れる」「食べる」「買う」を通じて、福岡・博多の食や文化を一堂に体験できる施設です。
- 味の明太子の製造コーナーやふくやの歴史を学べる工場見学
- 博多の祭・食・工芸を紹介しているミュージアムコーナー
- My明太子づくりが体験できる体験工房
- 明太子パンや明太子茶漬け、ドリンクが食べられるカフェコーナー
- 明太子だけでなく博多を代表するお土産が買えるショップコーナー で構成されています。
立地も大変恵まれており、福岡空港・博多駅やベイサイドプレイスから車で10分、福岡インターからも高速で15分ほど。インターや駅からも近く、とても便利な場所にあります。
明太子工場見学
いつも食べている明太子ってどうやって作られているかご存知ですか?
ここでは、原料のスケトウダラの漁についてや、塩たらこのこだわり、それを工場で加工し商品化されるまでを実際に見て、明太子の基礎知識を学ぶことが出来ます。
獲れたてのスケトウダラの卵巣は素早く船内で加工され、国の定めた基準よりもさらに厳しい基準をクリアしたものだけが工場に入ってきて「ふくやの明太子」になります。
全ての工程がオートメーション化された工場で、徹底した品質・衛生管理がされていることを実際に見ることが出来ます。部門ごとに、‘スペシャリスト’が配置されており、色の異なったエプロンを着用していました。
工場見学の最後には、創業者川原俊夫さんの歴史や創業当時のお店が再現されているスペースがあり、創業から現在に至るまでのふくやの歴史を知ることが出来ます。
ミュージアムコーナー
博多の「祭」「工芸」「食」の魅力が楽しく紹介されています。
100インチの大型ディスプレイで山笠3D映像を見ることが出来ます。また、玄関横には、ハクハクオリジナルの大きな舁き山もありました。
博多人形や博多織などの展示スペースはとても落ち着いた雰囲気。美しい工芸品や美術品をゆっくりと見学することが出来ます。
博多の「食」は明太子や水炊きやラーメン、もつ鍋も有名です。そんななじみ深い 博多から生まれた食べ物を紹介しています。
ショップコーナー
ふくやの商品はもちろん、人気の高い福岡・博多のお土産が多数並んでいます。
えとやの梅の実ひじきやコックソースの炒めもんソースなどもこちらで販売されています。
ふくやの明太子の試食コーナー。
ふくやには定番の味の明太子以外にも、減塩や無添加、激辛(ハバネロ)など多数の商品があり、実際に試食しながら商品を選ぶことができます。
カフェコーナー
明るいこのカフェスペースでは、明太子茶漬けや明太フランスパン、明太もちなどをいただくことが出来ます。現在、新メニューも開発中だそうです。
今後の展開
オープンしてまだ1年。まだあまり広く知 れ渡っていませんので、今後はこの「ハクハク」から福岡の情報をどんどん発信していく予定です。もっとも信頼ある情報発信は口コミです。ふくやの明太子もお客様の口コミにより有名になりました。「ハクハク」のこともどうぞお知り合いに案内してください。 まだまだ物足りないところはあると思います。来館者の意見を聞いてより良く変えていき、より楽しい福岡を代表する観光施設にしたいと考えています。 今年の来館目標は10万人です!
< 質問コーナー>
「ハクハク」のことを知りませんでした。どんなふうにPRしてるのですか?
大々的にPRはしていませんが、ホームページや一部の情報誌に掲載しています。あとは、テレビなどの取材をこの一年で毎月10件以上受けました。2年目になる今年はもっと幅広く宣伝していきたいと思っています。
来館に予約は必要ですか?
個人の方の場合は予約は必要ありません。20名以上の団体の場合は予約をしていただけたら、工場見学のアテンドの時間を合わせることが出来ます。20名未満であっても入館時間に合わせた時間で工場見学のアテンドをご希望の場合は一度お電話にてご相談ください。また10名以上であれば、予約制でお弁当の準備もすることが出来ます。
明太子の製造体験は時間はどのくらいかかる?
だいたい30分で費用は1500円。2日間自宅の冷蔵庫で寝かせていただくとおいしく食べていただけます。ブラックペッパーや昆布茶などの調味料を用意していますので自分好みのめんたいこを作ることが出来ます。ふくやの漬け込みタレがベースなので必ず美味しくできますよ。
お買いものに来るだけでも入館料はかかるのでしょうか?
いいえ。カフェやショップのみご利用のお客様は入館料は必要ありません。
工場内を見学し、衛生管理が徹底されていてとても安心しました。全ての工程が機械化されているんですね。
工場見学の目的の1つは、徹底した衛生管理等をお客様に伝えるためにやっています。当社の明太子に対し信頼を得ることが出来るよい機会と考えています。
<感想などアンケートの声(一部)>
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自社の明太子だけでなく、博多の食や文化に関連した展示にされたことはさすが「ふくや」さんと言えます。明太子業界の横綱です!
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創業者 川原俊夫さんの想い、明太子のルーツを知ることができました。
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工場の衛生管理の状態を実際に見ることが出来でき、とても驚きでした。
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卵の漁から塩たらこ、そこから徹底した衛生管理のもと明太子になるまでを知ることができ、明太子が高価であることが理解できました。
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福岡の貴重な観光スポット、もっとみんなに広げていってもらいたいです。私たちも口コミで広げていきたいと思います。
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お魚の種類ごとの卵を見れるコーナー、気に入りました。明るく清潔感あふれるミュージアムでした。
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工場での品質・衛生管理などしっかりした取り組みがよく分かった。
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まさに食と文化がコンパクトに設置された施設と感じました。
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展示物が興味深く設計されていて、楽しく見学できました。広すぎずちょうど良い。
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明太子が食卓に並ぶまでのことが良く理解できた。福岡に旅行に来られた方々にはぜひ行ってもらいたい。
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明太子は福岡の食の文化の代表ですね。
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明太子の試食の場に、少しご飯が置いてあれば購買意欲につながるのでは?
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家族4人で手作り体験をすると、少し高いです。割引があればいいなと思います。