2015年9月 NTTタウンページ(株)
2015/10/01
今回のご出演は、NTTタウンページ(株)でした。
「わいわい塾」のために、わざわざ東京からお越しくださった代表取締役社長の岡田さんのシャツは、やっぱり黄色でした。
でも実は今、タウンページは黄色の表紙を始め、従来の単なる電話帳から脱却中なのだそう。
各地の特色を反映した表紙と中身を持つ、「地域とくらしの情報データベース」へと変身を始めたタウンページのお話をうかがいました。
イメージチェンジ!まずは表紙から
手始めは山梨。なんと全面ピンクです。
山梨といえば果物の名産地というわけで、名産の桃の色をベースに、文字は同じく名産ブドウ色に。
話題になりました。
続いて群馬県の高崎版は、山盛りパスタの写真。
小麦生産が盛んな土地柄を表しているそうです。パスタ屋マップもつけました。
これが大当たり!
同時期に富岡製紙工場が世界遺産に登録されたことと重なって、「工場見学→パスタランチ→ラスク工場お買いもの」ツアーまで登場したそう。
まちおこしに大いに貢献しています。
和歌山では、和歌山大学観光学部とコラボして、一緒にコンセプトを練ったところ、TV局の密着取材が入って盛り上がり、「わだいせい」(和大生)がアップ!しました。
長野県の松本版では、市長のアイデアを受けて井戸のある風景にしたところ、「よくぞ取り上げてくれた」との声が寄せられたそう。
アルプスに囲まれた松本は、きれいな水に恵まれていて、昔ながらの井戸は地域の人が大切にしている文化の一つなのだとか。
地元の人とストーリーを共有できる表紙が今、注目を集めています。
中身も「電話番号簿」から「地域とくらしの情報メディア」へ。
タウンページは、 固定電話の基本電話番号簿としてスタートし、その後、広告媒体として成長しました。
しかし、1997年をピークに、2000年には固定電話と携帯電話の加入数が逆転し、それを先取りするように、広告収入が減少してきました。
でも、タウンページの強みは、公共性の高い通信というインフラを長年整備してきた実績への信頼、地域の個人商店まで網羅している日本最大規模のデータベース、そして年に1度は更新された内容で届けられる情報の新しさなど。
今もたくさんいらっしゃる、こうした情報を必要としている人たち、またそういう人たちに情報提供したいと考えている広告主さんたちを大切にしながら、将来的にはNTT回線をご利用でないご家庭・事業所も含め全戸配布をし、安心・安全・信頼できる地域の情報誌になることを目標にしているそうです。
検索を工夫、別冊「防災タウンページ」作成も
これからのタウンページは、生活シーンに沿った検索ができるよう工夫した目次「スーパーインデックス」、地域の行事を取り上げた「暮らし応援カレンダー」、災害に備えるヒントが満載の「防災特集」ページ、住まいと暮らしに関する行政の情報や交通機関などの窓口一覧などを編集した「地域とくらしの情報メディア」へ順次変わります。
また、別冊で「防災タウンページ」も作成。災害への備え、対処方法といった知識や地域の避難所・公衆電話マップを掲載しています。
1年に1度、最新版が手元に届くことが、防災意識を保つことにも役立ちそうです。
バリアフリーマップを作成
今年9月に発行した福岡版には、「福岡市天神・博多のバリアフリーマップのページを作りました。」と語るのは、福岡版編集長の吉原さんです。
障がい者の方と実際に何度も歩いて作り上げたというページは、段差のない道、エレベーターのある場所など、主要駅を移動する際の参考になります。車いす利用者はもちろん、高齢者や、ベビーカーを押す人にも便利です。
体験:タウンページを使ってみよう!
電話帳早引きクイズ担当は、大阪から異動したばかり、関西弁の九州営業企画部長の本田さんです。
「日曜に孫が遊びに来ましたが、歯が痛くて泣き出しました。歯痛で救急車を呼ぶわけにいかないし、日曜に診察を受けられる歯医者を探してください!」などなど。
参加者の皆さんで一斉にタウンページをめくります。
想像以上に楽しく、盛り上がりました。
ちなみに、職業ごとにまとめられたページの色は、全国どこのタウンページも同じだそうです。
緑は歯科医、青は病院など。旅行先で困ったことが生じても迷わず調べられます。
ネット版「iタウンページ」もパワーアップ中!
「スマホや携帯で利用できる、ネット版タウンページ『iタウンページ』も大改革中です。」と取締役九州営業本部長の山下さん。
・GPS情報を活用し外出先で現在地・目的地から徒歩5分を徹底検索
・正式な住所がわからなくても「すすきの」など通称で検索
・外国人ならではのお悩み「ハンコはどこで作る?」などに多言語で対応、など
暮らしに役立つメディアとしてのタウンページの今後が楽しみです。
参加者との質疑応答
防災タウンページについて。AEDはビル内に設置されていることがあり、夜間は使えない場合がある。24時間使えるところを表示してほしい。
防災タウンページなど、作っている自分たちだけでは使い勝手はどうしてもわからない。ぜひ参考にさせていただく。
「おでかけバリアフリー情報」は便利だが持って歩くわけにはいかない。スマホでも見られるように2次元バーコードがついているようだが、無料で利用できるか?
無料でお使いいただける。(インターネット接続に係る通信料は必要です)
災害時に困るのが携帯電話がつながらないこと。防災タウンページに公衆電話の場所を掲載されており、災害の際に役立つと思う。でも実際のところ、携帯やスマホしか持たない人は、この防災マップを受け取っていないのでは。固定電話がない人ほど必要な情報なので、携帯電話購入の際に、プレゼントするとか、販売するというのはいかがか。
現状ではタウンページをお届けしていない世帯もあるが、主要地域は近い将来、全戸配布をする予定。また、意外と知られていないのが、都市部では500m四方に最低1か所は公衆電話が設置されていること。かつてたくさん設置されていた駅やコンビニから撤去されたので、どこにも無いように思われるかもしれない。防災タウンページを参考にして、普段から確認しておかれることをおすすめする。また、災害時に避難所によっては臨時の電話が置かれる。
タウンページは買える?
全国どちらのタウンページも購入可能。福岡市中央・博多区版で1冊600円。価格は版ごとにまちまち。
感想などアンケートの声 (一部)
- 今まではタウンページは使いにくいと思っていましたが、今日便利な使い方を教えて頂き、今後利用したいと思います。
- 日常役立つ情報誌ということに力点を置いて、普及を図るよう努力されていることは立派。
- 防災タウンページの必要性を感じていました。大変助かり、安心できる取り組み、ありがとうございます。
- 観光等で訪れた場所のタウンページが、わかりやすい場所に置かれると良いと思います。この今のタウンページでしたら是非使いたい。
- 何年ぶりかでタウンページを開きましたが、電話番号以外に、防災についてや、地域の情報など、困った時に役立つ情報がたくさん載っているのにびっくりしました。
- スーパーインデックスはよい取り組みだと思いました。よい取り組みは全国展開をした方がよいと思う。地域格差がでてくるので。
- インターネットの検索機能を利用しだしてから、タウンページを見ることが少なくなりました。タウンぺージが進化していることを知り、また利用してみます。
- ページをめくる作業に時間がかかり、めんどうだと思っていましたが、ページ一面に情報が見渡せることはかえってよいかもしれませんね。
- 電話帳が、これから一つの情報誌としてときどき楽しんで見るようなもの、各家庭の必需品のようなものになりそう。