10の質問

酢の疑問・質問にお答えします

2015年01月22日

「酢」のあれこれ質問にお答えします

身近な食品「酢」。健康のために意識的に酢を使っている人も多いのではないでしょうか。

今回は、ふだんは聞けない身近な酢のあれこれを、日本で初めて柿酢を作ったメーカー「九州酢造」の案浦社長にお伺いしました。

Q1.基本的な事ですみません。酢はどうやって作るのでしょうか?
鹿児島の福山町にある坂元醸造に行ったことがあります。黒いかめがいっぱい地面に並んでいて、畑だとか言っていた様に思います。
酢はあのようにしてできるのでしょうか?

A1                                                                                                                                    
 古来より伝わる作り方は樽仕込みです。原料を樽に仕込み、①糖化発酵、②アルコール発酵、③酢酸発酵をさせたものを、さらに熟成させて作ります。
温度が低いと発酵が進まないので、比較的暖かい、関東以南でつくられることが多いです。むしろなどの保温材を樽に巻いて保温して発酵を促します。

鹿児島では樽の代わりに薩摩焼の壺が使われています。鉄分が多い土を使った壺なので、酢も黒くなるようです。そして暖かい気候を利用して、土中に埋めて保温し、発酵させています。

Q2.酢は身体にいいと良くききます
血液をさらさらにするから、高血圧防止にいいから、疲れたときにいいからなど・・。どんな酢でも効果は同じですか?柿酢とか、リンゴ酢とか作られていますが、どれも効能は一緒なんですか?

A2
もちろん材料によって成分が違いますから効果も若干変わってきます。
まず、酢全般では血管を若返らせる効果があること、そのため血流がよくなり、高血圧が改善され、血中の老廃物の排出が促進されると言われています。
これに加えて柿酢の場合は、柿タンニンという抗酸化物質のポリフェノールを豊富にふくんでいます。そしてカリウムも多いため、塩分を排出する助けをします。
リンゴ酢も、リンゴがカリウムを比較的多く含むため、塩分排出の効果が期待できます。

Q3.スーパーで値段をみるとずいぶん差があります
黒酢なんかはとても高いのもあるのですが・・。何が違うのか、手間が違うのか、効果が違うのか、成分が違うのか、知りたいです。

A3
九州酢造では“静置発酵”(せいちはっこう)という昔ながらの手法を採用しています。発酵に3~4か月、熟成に1年以上かかりますが、さまざまな有機酸を含んでいてまろやかです。

一方、一般的なのは“速醸発酵”(そくじょうはっこう)という方法が採られています。こちらは菌膜を通して24時間撹拌し、1~2昼夜でできあがります。酢酸が強く働いてツンとくる香りが特徴です。


こうした製造方法の違いはもちろん、素材によっても味や成分、効果は違います。価格はメーカーが決めますが、消費者の方にはそれが見合う価格か判断していただきたいです。


Q4.酢を摂るときにどんな注意をしたらよいですか?
夫(67才)は酢が大好きです。私からしたら異常ではないかと言うくらい酢が好きですが、酢はとりすぎてもいいのですか?とりわけ、若くもない年齢の人にとってはどうなんでしょうか?

A4
酢の濃度に気をつけてください。酢は胃液の分泌を促すので、胃液が多く出過ぎると胃が荒れてしまいます。水や牛乳などで7~8倍に薄めるとよいです。酢がお好きでそのまま飲みたい方は、飲んだ後すぐに7~8倍量の水や牛乳を飲むという方法でもよいと思います。

Q5.酢の保存方法
酢漬けにすると、日持ちがいいとか聞きます。だから酢っていたまないものかと思いましたが、夏に酢が白く濁ってきました。それで仕方なく冷蔵庫に入れました。考えてみるとドレッシングなんかも冷蔵保存ですよね。醤油は、夏になると白いのがでるので、冷蔵庫に入れるのですが、酢もやはり、冷蔵がいいのでしょうか?

A5
酢そのものはほとんどいたみませんが、水や出汁などを加えると酸度(pH)が落ちるため、雑菌が増えやすくなります。白く濁ってしまった酢は、おそらく酸度が低いのではないでしょうか。
保存については、直射日光の当たらない場所でフタをきっちり締めて保管してください。
冷蔵庫には入れない方がいいです。冷蔵庫に入れたり出したりを繰り返すと、温度変化のためにミネラルなどのエキス分が凝固してしまいます。

 

Q6.酢のお店のジャムはきっと酸味が強い?
九州酢造さんのHPをみて、ジャムがあると知りました。ジャムには少しだけレモン汁なんかは入れますが、酢のお店のジャムではきっと、もっと酸味があるのかなあと思いました。試してみたいです。

A6
当社のジャムにはリンゴ酢を使用していますが、特別に酢を効かせている、ということはありません。梅ジャムは素材の梅自体にクエン酸が含まれるため、他のジャムより酸味を強く感じるかもしれませんが。
ジャムにはレモン汁など酸味を加えることが多いですね。甘味だけでは角が立ちますが、酸味を加えることでまろやかになって美味しくなります。

 

Q7.私も酢の味が大好きです。
ラッキョウを漬けてラッキョウは全部食べ残りの酢がもったいなく、夏場に水と氷で薄めて飲みました。
2,3回ほど飲んだら、何だか胃に刺激が強すぎて気持ちが悪くなりました。
一体何パーセント程度だったら、胃に刺激無く酢は飲めるのでしょうか?
個人の体質にもよると思いますが・・・

A7
ラッキョウ漬の漬け汁は、塩漬けにしたラッキョウから出る塩分が多いのでは?そのまま飲むよりも、甘酢漬けを作ったり、ドレッシングの材料に使われるのがよいと思います。

 

Q8.使いたいと思ってもなかなか使いこなせないまま、賞味期限が来てしまう我が家のお酢です。
少量の容器のお品はないでしょうか。
料理にお酢を活用するのが一番いいとは思いますが、食卓でそのまま使える調味料や、お酢が多めのドレッシングがあったらいいと思います


A8
昨年200mlサイズの「博多壱の蔵シリーズ」を出しました。また、そのまますぐに使える調味料として「お料理上手シリーズ」や「柿ポン酢」なども作りました。どんな商品が便利かこれからも考えていきますので、よいお知恵がありましたらぜひ教えてください。

 

 

 

 

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